歯の健康について

8020運動

「8020運動」ってご存知ですか?「80」は80歳、「20」は20本の歯という意味です。
「80歳まで20本以上の自分の歯を保とう」という運動です。このスローガンが生まれる背景をちょっと見てみましょう。

【厚生労働省(厚生省)が進めて来た健康づくり対策】

厚生省(現厚生労働省)は昭和53年からは「栄養」重点の、昭和63年からは「運動習慣の普及」を重点に置いた国民健康づくり対策を行って来ていました。
第3次国民健康づくり対策として「健康日本21」が、平成12年(2000年3月)に21世紀を目前に提唱されました。
それは(1)早世と障害を減らし、(2)健康寿命を延伸することを目的に、‘科学的根拠に基づいた健康指標’ を数値化し、目標値と設定していることが特徴的です。

「健康日本21」の歯科目標

「健康日本21」では次の9つの各論を述べています。

  1. 栄養・食生活
  2. 身体活動・運動
  3. 休養・こころの健康づくり
  4. 歯の健康
  5. たばこ
  6. アルコール
  7. 糖尿病
  8. 循環器病
  9. がん

そのなかの 4 歯の健康 では具体的な数値目標が示されています。その一つに、
歯の喪失防止の目標

  • 80歳において20歯以上歯がある人の割合を20%以上。
  • 60歳において24歯以上歯がある人の割合を50%以上。
基準値: 
20歯以上ある人 75~84歳 11.5%
24歯以上ある人 55~64歳 44.1%

「8020運動」は平成元年(1989年)から
「(財)8020推進財団」は平成12年から

「8020運動」は「健康日本21」が提唱される10年程前から、歯科医師会と厚生省が自治体、各種団体、企業、そして広く国民に呼びかけてきました。
その後、「健康日本21」が提言され、同じ年、平成12年12月1日に厚生大臣の許可を得て 「(財)8020推進財団」を設立、8020運動の推進はもとより、口腔と全身との関係に関する情報の収集・提供・調査研究等の活動を行っています。

「健康日本21」の法的根拠 ――「健康増進法」

「健康日本21」推進の環境整備の要請により、平成13年11月政府は「医療制度改革大綱」を策定。これを受けて、医療制度改革の一環として平成14年8月2日「健康増進法」公布、平成15年5月1日施行されました。

「(財)8020推進財団」ホームページ  http://www.8020zaidan.or.jp/